雨があがって、夕焼けが映える。
烏賊釣り船が集まってきている音がする。
誰もいない穏やかな時がゆっくりと流れている。
おいら、テーブルの下でまどろんでた。
すると、いい匂いがおいらの鼻を刺激した。
「しめた。バタートーストや。」
おいら、我を忘れて、テーブルに飛び上がった。
そこにはいないはずのおばちゃんが座っていた。
「しもうた。まちごうてんや。」
慌てて飛び降りようとしたけど、目が合った。
おばちゃんは、なんも言わんとおいらを見つめている。
おいら、体がかとなって動けんです。