このひじ掛け椅子は、おっちゃんが座って音楽を聴くためにに買うたのです。
古道具屋さんの目立たない隅っこに、埃にまみれて置かれていたそうです。
座ってみると、お尻がこっぽりと納まって、限度を越えつつある自重をしっくりと包み込んでくれたのです。古道具屋のおっちゃんの言い値で買うたのです。
そいで、おっちゃんは、部屋の真ん中に置いて音楽を聴いていたのです。
それがいつの間にか、おいらのベッドになっています。体を丸めると森の棲み処の窪みみたいにこっぽりと納まります。おいら、気に入っています。
おっちゃんは、回転いすに座ってpcとおいらを交代で見たり、写真を撮っています。文句はないみたいです。
おいらもこれでええです。